cro-magnon(クロマニヨン)のメンバーは?解散理由と再結成の現在は?

cro-magnon(クロマニヨン)というバンド名を、2000年代後半のクラブシーンで耳にした方は多いのではないでしょうか。
ジャズ・ファンク・ヒップホップ・ハウス・ダブ・レゲエなど、複数のジャンルを横断する3ピースのインストゥルメンタル・バンドで、独特のグルーヴで国内のクラブシーンを牽引しました。
2011年にギタリストの大麻取締法違反による逮捕を受けて一度解散しましたが、翌年に再結成しています。

cro-magnon(クロマニヨン)の読み方は?甲本ヒロトのザ・クロマニヨンズとの違いとは?

cro-magnonは「クロマニヨン」と読みます。
ハイフンを挟んだ「cro-magnon」というスペルが正式表記で、「-」が入っているのが視覚的な特徴になっています。

ここで重要なのが、甲本ヒロト・真島昌利率いる「ザ・クロマニヨンズ(THE CRO-MAGNONS)」とは、まったく別のバンドだということです。
名前が似ているために検索でも混同されやすいのですが、ザ・クロマニヨンズはTHE BLUE HEARTS・THE HIGH-LOWSの流れを継ぐパンク/ロックンロール・バンドであり、cro-magnonはジャズ・ファンク系の3ピース・インストバンドです。
両者は音楽的な系統も活動の場もまったく異なります。
(出典:Wikipedia「ザ・クロマニヨンズ」項目・cro-magnon official website・2026年4月確認)

cro-magnonというバンド名は、人類学上の「クロマニヨン人」(旧人類)から取られていて、原始的・根源的なグルーヴを志向する音楽性を象徴しています。
歌のないインストゥルメンタル中心の楽曲で、聴き手の身体に直接訴えかけるリズムを軸とするバンドです。

わたしはcro-magnonというバンド名を初めて聞いたとき、ザ・クロマニヨンズと混同して「甲本ヒロトの新しいバンド?」と勘違いしたことがあります。
スペルを確認して別物だとわかった瞬間、「同じ名前を別ジャンルで使うのは結構勇気がいる選択だな」と感じたのを覚えています。

cro-magnonのメンバーは誰?金子巧・大竹重寿・コスガツヨシの3人とは?

cro-magnonは3人組のインストゥルメンタル・バンドで、メンバーはキーボードの金子巧、ドラムス兼パーカッションの大竹重寿、ギター兼ベースのコスガツヨシで構成されています。

3人は1996年にアメリカ・ボストンで出会い、ジャムセッションを重ねるなかで意気投合した経緯を持ちます。
1999年に帰国し、まず「Loop Junktion(ループ・ジャンクション)」というバンドとしてフルアルバムを2枚リリースしましたが、2004年にLoop Junktionとしての活動を一旦止めることになります。
(出典:cro-magnon official website・HMV「cro-magnonインタビュー」・2026年4月確認)

同じ2004年、3人は新たに「cro-magnon」としての活動をスタートさせました。
ソウル、ヒップホップ、ハウス、ダブ、ジャズ、ファンク、レゲエなど、複数のジャンルへのリスペクトを込めた「次世代ダンスミュージック・バンド」として再出発した形です。
3人それぞれがマルチプレイヤーで、ライブではキーボード・ドラム・ベース・ギターを行き来しながら演奏する自由度の高いアンサンブルが特徴でした。

わたしはcro-magnonのライブ映像を初めて観たとき、「3人なのに音の厚みが妙に立体的」と感じました。
キーボードと打楽器とギター・ベースという編成で、ボーカルなしでこれだけ聴かせることができるという事実そのものが、3人それぞれのプレイヤーとしての実力を物語っていました。

cro-magnonの代表曲は?クラブシーンを支えた楽曲群とは?

cro-magnonの代表曲を1曲挙げるのは難しく、アルバム単位で語られることの多いバンドです。
セルフタイトルアルバム『cro-magnon』を含む複数のフルアルバム、EP、シングルをリリースしており、いずれもジャズ・ファンク・ヒップホップ・ハウスの境界を行き来する楽曲群で構成されています。

楽曲タイトルもインストゥルメンタル・バンドらしく抽象的な単語を組み合わせたものが多く、特定のシングル曲がメガヒットするタイプではありません。
むしろ、クラブのフロアでDJがプレイする楽曲、夜のドライブのプレイリストで再生される楽曲、深夜のラジオで流れる楽曲として、リスナーの生活の中の特定のシーンに紐付いて記憶されているタイプのバンドでした。
(出典:HMV「cro-magnonインタビュー」・clubberia「cro-magnon」・2026年4月確認)

ボーカルがいないバンドは日本のシーンでは比較的少なく、cro-magnonはその中でも「クラブシーンに通用するインスト」として独自の地位を築いていました。
2010年代の国内ジャズ・ファンクシーンを語るときに、cro-magnonの存在は外せない参照点のひとつになっています。

わたしは深夜にcro-magnonの楽曲を流していると、自分の部屋がそのまま夜のジャズバーに変わるような感覚を味わうことがありました。
歌詞がない楽曲は、聴き手が自分の感情を勝手に流し込む余地がたっぷりあって、その日の気分次第で楽曲の表情が変わって聴こえる。
インストゥルメンタル・バンドの楽しみ方を、cro-magnonは丁寧に教えてくれたバンドのひとつでした。

cro-magnonはなぜ解散した?2011年のギタリスト逮捕とは?

cro-magnonの活動が大きく揺らいだのが、2011年4月のギタリスト・コスガツヨシの逮捕です。
コスガツヨシは大麻取締法違反の容疑で逮捕され、これを受けてバンドは解散を決定しました。

3人組のうち1人が事件に関与した場合、残ったメンバーで継続するか、それとも一度バンドそのものを閉じるか、という判断が求められます。
cro-magnonの場合は、3人のグルーヴが完全に等価に組み合わさったバンド構造だったため、1人を抜いて続けるよりも、一度解散して仕切り直す道を選びました。
(出典:TOWER RECORDS ONLINE「cro-magnon、メンバーの不祥事を受けて解散を発表」・2026年4月確認)

しかし、解散から1年も経たない2012年1月28日、cro-magnonは再結成を果たします。
2012年4月には初のベストアルバム『THE BEST』をリリースし、本格的なカムバックを実現しました。
解散から再結成までの短い期間は、3人がそれぞれ自分を立て直し、もう一度一緒に演奏する選択を取り直すために必要な時間だったのだと思います。

わたしはcro-magnonの解散と再結成の流れを当時のニュースで追っていて、3人組という編成のバンドの強さと脆さを同時に感じました。
人数が少ないからこそ事件で活動が止まる脆さがある一方で、人数が少ないからこそ短い時間で立て直して戻ってくる柔軟さもある。
cro-magnonは、その両方をひとつのバンド史の中で経験したバンドでした。

cro-magnonの現在は?再結成後の活動と2024年休止以降とは?

cro-magnonは2012年の再結成以降、約12年にわたって活動を継続してきました。
再結成後は、ライブハウス・クラブを中心に演奏活動を続け、フェスティバルやインスト系のイベントへの出演も多数こなしてきました。

しかし2024年、cro-magnonは活動休止を発表しました。
公式に解散と発表されたわけではなく「活動休止」という形で、3人のメンバーは個々の音楽活動を継続しています。
(出典:音楽ナタリー「cro-magnonが活動休止」・cro-magnon official website・2026年4月確認)

金子巧はキーボーディスト・プロデューサーとして、大竹重寿はドラマー・パーカッショニストとして、コスガツヨシはマルチプレイヤーとして、それぞれ別のユニットへの参加や楽曲提供などの形で音楽現場に残り続けています。
cro-magnonというバンドそのものは止まっていても、3人それぞれの音は2026年も鳴り続けています。

わたしはcro-magnonというバンドの軌跡を振り返ると、結成から2回目の活動休止までの約20年で、ジャズ・ファンク系の国内バンドとしてはほぼ完璧なキャリアを描いていたように感じます。
クラブシーンでの存在感、解散と再結成のドラマ、再結成後の長い活動期間、そして自然な活動休止。
2024年の活動休止が「終わり」ではなく「再び立ち止まっただけ」だと信じたい気持ちは、cro-magnonというバンドの過去がすでに証明してくれています。
3人がもう一度集まる日は、たぶん来るはずです。

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